2006年 11月 12日
モダンガール用帽子復活への取り組み5の巻 |
今回、髪の長い製作者さんと大正フェチオタの男では、具合がわからんので
客観的に見れるモデルを連れ訪問ス。
ざっと並べて具合を見て検証していきたいと思います。
では!記念すべき復刻の取り組みの基となったベースのクロシェから、、(コレ、かれこれ足掛け10年越しでこのスタンダードタイプを探し見つけたのでした。。)
で、生地が虫食いでボロボロ、、骨董市で購入したのですが、昔のものなのでシラミやダニが潜んでいるかも分かりませんが、我慢して被って貰いました!えい!
「きつーい!」モデルさんも頭小さいのですが、よっぽどサイズが小さい様ですね。
でも、、、ほんとに可愛らしいです。。。。やっぱりこの深さや全体の纏まり、バランス!
そして、ものが無いなりにも、アクセントとなるコサージュというのでしょうか?ブローチでしょうか??リボンを駆使して手作りで当時流行のアールデコ調の形を作っているのが伺えます。
そして帽子とのバランスがきちんと取れている大きさと微妙な形!
溜まりません!素晴らしいです!20年代の風が流れてます。。。
なので良い部分やコサージュ部分は残したいと思いました。
前から見るとやっぱりツバ部分が横に伸びきっています、、
生地の色、リボンの色も褪せ褪せ、、、
当時の元の形は、きっとこの様に手で押さえた形で生地も締まってもう少し縮まっていたのでしょう。。。
(復刻するにあたり当時の現物、3D的リアルに見れないのが難ですねぇ、、)
生地も多分もっと色が出て淡いピンクのくすんだ感じだったと思われ、、、
第一作目、タイプ①(生地は本決まりまでは、色々な生地で試していきます。)
オリジナルより少し深めに、ツバ部分の傾斜を急に、、とお願いしました。
形は、20年代の雰囲気が出ていますね。
さぁ!私の厳しい監修の元これを叩き台にして行きますよ!
まづ、コサージュの形が違い、バランスが取れていません。(これは、オリジナルの様にリボンが太いのが見つからずと言うことでしたので、形も研究して作っていく事に、、)柔らかめの
フェルト生地。
この時点で思いついたのが、コサージュを着脱可能にして、上級お洒落さんも使って貰える
様に、自由にアレンジカスタマイズできる様にしたいという事、、、コサージュやブローチで
お気に入りのものが付けられれば、洋服にも幅を利かせれられるし、TPO的、その時代時代
で飽きず長く使って貰えるのではないか、、なので、オリジナルのように、糸で縫い付けないで
ハットピン(写真は、あるもので代用です。実際は、飾り部無しの、もっとシンプル)という新アイテムで刺して付ける事にしました。これをすると、コサージュの浮きの心配も無く、着脱可能!
またこのハットピンで遊べる様になります。どうでせう?
やっぱりツバの広がりが気になります。それと生地の波打ち。
一作目は、二つ作って頂きました。タイプ②です。ロビンフットの被るチロリアンぽい感じです。
クラウン部分のアールも山型でシルエット的に意に沿いません。
タイプ①の方が深めで形も近いのでタイプ①で進める事になりました。生地は柔らかめの
フェルト。コサージュは、より形は近くなりましたが、もう少しです。(これが非常に難しいらしいのです。。。)
二作目、今度は、生地を当時の昭和もののデッドストックで入手したそう!
早速こちらで、形がしっかりと出るように、型にのりを多めに入れて私の思う形にして貰いました。とにかく私の頭の思い描く形なので(物質的見本はなし)、なので
頭に描く形100%に近づけます。現物は、手で叩くとコツコツと音がするくらい硬いのです。
いい形でしょう?でも、この生地扱いが容易でなく、収縮率が低いので決まりきった形のみ。
ソフトな感じがしないので、ここでは、断念しました。(これの良い部分は、オリジナルの生地そのままなので、当時ものになるのですが、、、やはりなんというか安っぽい品がない)
やっぱり、、もう少し、深めがいいなぁ。ツバの広がりは無くなったけど、、、。
こういう様に、、深いよなぁ。。。。
で
じゃあ今度は、ツバを切らずにそのままにしておくので、製作途中に具合を見てツバ部分を一緒に切りましょう!
という事に、、
で、様子を見ながら切った帽子。
物凄く深めで、野球のヘルメットの様です。
と、、、ここでひらめきました★
そうです、フラッパー達が被っているのは、頭のラインにフィットでタイトな感じ、、
分かりやすく言うなら、正にドイツ軍か野球用ヘルメットなのです。
だからコレくらいで良いのではないか、、、と思いました。
とにかくおもいきってやってみよう!
そして、ツバの広がりもギュッと内側に入れて、これでもか!どうだ!という具合に、、。
裏っ返すとこんな感じ。
こんな帽子見たことありません!製作者さんもココまで深いのは初めてらしく、、。
されど、被ったモデルさん曰く、他の帽子と比べしっくりくる感じや今まで帽子で被ったことのない感じがして良いというのです。何か特別な感じがするとかで、、、これは、良いと。。。
このツバのカーブ!いいでしょう??可愛いロマ~ンスな感じが出ていますねぇ。。。
耳はすっぽり入っています。
しかし、困った、、、
帰宅後、撮った写真を見ながらこの時、思ったのが、やっぱりこうして写真にして見比べ、冷静に見てみると、ツバの深さに拘りすぎたあまりに、全体のバランスが悪い、、。
いくらなんでも、これじゃオペラ座の怪人の奴めか、ガッチャマンになっていやしないか、、木を見て森を見ず。。。。。いかん!いかん!一旦、退け!退け!退けーい!!
もう次回決めようと言っていたので、焦って夜中に電話する、、、、。
「もし、、、」
「今回の帽子OKは、したものの、しばし待ってくだされ、今一度、、今、一度、一緒に、見て、やりたい、、」
と
この帽子と元のオリジナルの比較写真をメールで送信して見ながら電話で話す。(oh!IT素晴らしき)
聞くところによると、私が、ツバを執拗に言うので、バランスをとる為、クラウン部分を少し浅めにした事が判明。おぅ、、これは、、いかん。。で、随分お話した~。
「では、わかりました!私なりに作ってみますね、、」
とありがたい言葉。
「すみません。何度も何度も!カタジケナイ、、」
「いや、納得いくまで作りこみましょう!後々あれですから、、」
嗚呼、ありがたい、これが、帽子職人のパートおばちゃんなら切れてしまいます、、。
前もそうだった、、。う、嬉しい、、。好きな事やっていて若いっていいなぁ。。。
後日、、~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
キターーー!!
コレですよねコレ!皆さんお探しのものは!
★★★★
星4つ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
という事で、作ってくれた帽子。コレダー!可愛いぃ。。。これですねよねぇ!?
また、あった生地で作ったというのですが、色が水色というか少しくすんだパステルカラー
で良い色です!今回、これではなく黒なのですが、、、これも良い色だなぁ。。
ツバのカーブは私が前回言った←左側を作ってくれたのですが、全体のバランスを見て右側→にしました。こっちの方が自然で可愛らしいと思いました。そして、目が見えるか見えないかのこの位置!うぅーー!良い!
そして、後ろ指の指している箇所をその方向に少し凹ます様にして凹凸を
出す様お願いしました。これで、形は、決まりましたので、
次回、本番用の高級生地(少し厚手の生地で波打ちが解消)の黒でお願いしてきました。
乞うご期待!!
今回も深く感謝、、
淳一郎拝 東京蛍堂
客観的に見れるモデルを連れ訪問ス。
ざっと並べて具合を見て検証していきたいと思います。
では!記念すべき復刻の取り組みの基となったベースのクロシェから、、(コレ、かれこれ足掛け10年越しでこのスタンダードタイプを探し見つけたのでした。。)
で、生地が虫食いでボロボロ、、骨董市で購入したのですが、昔のものなのでシラミやダニが潜んでいるかも分かりませんが、我慢して被って貰いました!えい!
「きつーい!」モデルさんも頭小さいのですが、よっぽどサイズが小さい様ですね。
でも、、、ほんとに可愛らしいです。。。。やっぱりこの深さや全体の纏まり、バランス!
そして、ものが無いなりにも、アクセントとなるコサージュというのでしょうか?ブローチでしょうか??リボンを駆使して手作りで当時流行のアールデコ調の形を作っているのが伺えます。
そして帽子とのバランスがきちんと取れている大きさと微妙な形!
溜まりません!素晴らしいです!20年代の風が流れてます。。。
なので良い部分やコサージュ部分は残したいと思いました。
前から見るとやっぱりツバ部分が横に伸びきっています、、
生地の色、リボンの色も褪せ褪せ、、、
当時の元の形は、きっとこの様に手で押さえた形で生地も締まってもう少し縮まっていたのでしょう。。。
(復刻するにあたり当時の現物、3D的リアルに見れないのが難ですねぇ、、)
生地も多分もっと色が出て淡いピンクのくすんだ感じだったと思われ、、、
第一作目、タイプ①(生地は本決まりまでは、色々な生地で試していきます。)
オリジナルより少し深めに、ツバ部分の傾斜を急に、、とお願いしました。
形は、20年代の雰囲気が出ていますね。
さぁ!私の厳しい監修の元これを叩き台にして行きますよ!
まづ、コサージュの形が違い、バランスが取れていません。(これは、オリジナルの様にリボンが太いのが見つからずと言うことでしたので、形も研究して作っていく事に、、)柔らかめの
フェルト生地。
この時点で思いついたのが、コサージュを着脱可能にして、上級お洒落さんも使って貰える
様に、自由にアレンジカスタマイズできる様にしたいという事、、、コサージュやブローチで
お気に入りのものが付けられれば、洋服にも幅を利かせれられるし、TPO的、その時代時代
で飽きず長く使って貰えるのではないか、、なので、オリジナルのように、糸で縫い付けないで
ハットピン(写真は、あるもので代用です。実際は、飾り部無しの、もっとシンプル)という新アイテムで刺して付ける事にしました。これをすると、コサージュの浮きの心配も無く、着脱可能!
またこのハットピンで遊べる様になります。どうでせう?
やっぱりツバの広がりが気になります。それと生地の波打ち。
一作目は、二つ作って頂きました。タイプ②です。ロビンフットの被るチロリアンぽい感じです。
クラウン部分のアールも山型でシルエット的に意に沿いません。
タイプ①の方が深めで形も近いのでタイプ①で進める事になりました。生地は柔らかめの
フェルト。コサージュは、より形は近くなりましたが、もう少しです。(これが非常に難しいらしいのです。。。)
二作目、今度は、生地を当時の昭和もののデッドストックで入手したそう!
早速こちらで、形がしっかりと出るように、型にのりを多めに入れて私の思う形にして貰いました。とにかく私の頭の思い描く形なので(物質的見本はなし)、なので
頭に描く形100%に近づけます。現物は、手で叩くとコツコツと音がするくらい硬いのです。
いい形でしょう?でも、この生地扱いが容易でなく、収縮率が低いので決まりきった形のみ。
ソフトな感じがしないので、ここでは、断念しました。(これの良い部分は、オリジナルの生地そのままなので、当時ものになるのですが、、、やはりなんというか安っぽい品がない)
やっぱり、、もう少し、深めがいいなぁ。ツバの広がりは無くなったけど、、、。
こういう様に、、深いよなぁ。。。。
で
じゃあ今度は、ツバを切らずにそのままにしておくので、製作途中に具合を見てツバ部分を一緒に切りましょう!
という事に、、
で、様子を見ながら切った帽子。
物凄く深めで、野球のヘルメットの様です。
と、、、ここでひらめきました★
そうです、フラッパー達が被っているのは、頭のラインにフィットでタイトな感じ、、
分かりやすく言うなら、正にドイツ軍か野球用ヘルメットなのです。
だからコレくらいで良いのではないか、、、と思いました。
とにかくおもいきってやってみよう!
そして、ツバの広がりもギュッと内側に入れて、これでもか!どうだ!という具合に、、。
裏っ返すとこんな感じ。
こんな帽子見たことありません!製作者さんもココまで深いのは初めてらしく、、。
されど、被ったモデルさん曰く、他の帽子と比べしっくりくる感じや今まで帽子で被ったことのない感じがして良いというのです。何か特別な感じがするとかで、、、これは、良いと。。。
このツバのカーブ!いいでしょう??可愛いロマ~ンスな感じが出ていますねぇ。。。
耳はすっぽり入っています。
しかし、困った、、、
帰宅後、撮った写真を見ながらこの時、思ったのが、やっぱりこうして写真にして見比べ、冷静に見てみると、ツバの深さに拘りすぎたあまりに、全体のバランスが悪い、、。
いくらなんでも、これじゃオペラ座の怪人の奴めか、ガッチャマンになっていやしないか、、木を見て森を見ず。。。。。いかん!いかん!一旦、退け!退け!退けーい!!
もう次回決めようと言っていたので、焦って夜中に電話する、、、、。
「もし、、、」
「今回の帽子OKは、したものの、しばし待ってくだされ、今一度、、今、一度、一緒に、見て、やりたい、、」
と
この帽子と元のオリジナルの比較写真をメールで送信して見ながら電話で話す。(oh!IT素晴らしき)
聞くところによると、私が、ツバを執拗に言うので、バランスをとる為、クラウン部分を少し浅めにした事が判明。おぅ、、これは、、いかん。。で、随分お話した~。
「では、わかりました!私なりに作ってみますね、、」
とありがたい言葉。
「すみません。何度も何度も!カタジケナイ、、」
「いや、納得いくまで作りこみましょう!後々あれですから、、」
嗚呼、ありがたい、これが、帽子職人のパートおばちゃんなら切れてしまいます、、。
前もそうだった、、。う、嬉しい、、。好きな事やっていて若いっていいなぁ。。。
後日、、~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
キターーー!!
コレですよねコレ!皆さんお探しのものは!
★★★★
星4つ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
という事で、作ってくれた帽子。コレダー!可愛いぃ。。。これですねよねぇ!?
また、あった生地で作ったというのですが、色が水色というか少しくすんだパステルカラー
で良い色です!今回、これではなく黒なのですが、、、これも良い色だなぁ。。
ツバのカーブは私が前回言った←左側を作ってくれたのですが、全体のバランスを見て右側→にしました。こっちの方が自然で可愛らしいと思いました。そして、目が見えるか見えないかのこの位置!うぅーー!良い!
そして、後ろ指の指している箇所をその方向に少し凹ます様にして凹凸を
出す様お願いしました。これで、形は、決まりましたので、
次回、本番用の高級生地(少し厚手の生地で波打ちが解消)の黒でお願いしてきました。
乞うご期待!!
今回も深く感謝、、
淳一郎拝 東京蛍堂
by tyohotaru
| 2006-11-12 03:31
| モダンガール用帽子の開発